自費出版と印刷物のアレやコレ

自費出版する際の著作権

自作の小説や短歌を自費出版する際に気になるのが著作権です。こちらでは、出版する際に気をつけたい他者の著作権への向き合い方についてご紹介します。

著作権とは

一般的に「著作権」と呼ばれているものには、「著作者人格権」と「著作財産権」という2種類があります。著作者人格権は文章や表現方法などを侵害されない権利です。著作財産権は著作物を資産としてどのように扱うのか、という権利です。また、著作物であっても法律や条令、国や地方公共団体が編集した制作物は著作権保護の対象とはなりません。例えば、神奈川県が制作した神奈川県広報パンフレットや神奈川県観光マップは著作権の保護範囲外にある著作物と言えます。

創作する際の注意

自費出版とはいえ表現者である以上、他者の著作権を侵害することは法律によって禁じられています。商業出版であれば専門家がチェックしてくれますが、自費出版の場合には校正・校閲はなるべく自分で行うようにしましょう。特に書き始めの頃は憧れの作家に影響を受けやすい時期もあるので、校正は何度も繰り返し行いましょう。

著作権に対する配慮

著作物を制作する際に表現方法上、引用という手段が必要な場合も無いとは言えません。例えば、研究論文や批評文などは創作ではなく、正確なデータに基づいている必要があるので引用が必須の著作物です。著作権侵害ではなく、「引用」として認められるためにはいくつかの条件があります。

  • 1.公に発表された著作物であること。
  • 2.自らが著作したものと引用した著作物が明らかに区別できるものであること。
  • 3.自らの著作物が主文、引用した文章がそれに従うものであること。
  • 4.表現をする上で正当性が認められる範囲内であること。
  • 5.出典の発行年月日や出版物、作者などが明示されていること。

このような条件をクリアすることで、十分な配慮を伴った引用となります。

著作物は売れればそれなりの印税収入を得られる可能性を秘めたものですが、実際には「本」単体で考えると、よほどのベストセラーにならない限り「儲かるもの」にはなりません。しかしながら、その作り方・販売方法・PR方法によっては企業のイメージアップに繋がったり、あるいは特定商品・製品・サービスを取り上げた「ハウツー本」とすることで「宣伝・広告媒体」として思いがけず効果を発揮する場合があります。現在、自費出版物が見直されている背景にはこうした理由もあります。

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